ORCA CYCLING SCHOOL | 愛知県名古屋市のロードバイクスクール

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トレーニング, パワートレーニング

#2.0 Training Peaks の使い方 | トレーニングの計画を立てよう

2022.9.1

こちらの記事は、Training Peaks ( 以下 : TP )でトレーニングを始める際に、皆さんに勧めている “Annual Training Plan ( 以下 : ATP ) “の設定方法を案内させていただいてます。

 

ATP ( Annual Training Plan )とは?

ATPとは年間のトレーニングプランを作成する機能となります。ATPを使用することは、航海する船の羅針盤のような役割を果たしてくれるので、しっかりと設定することで、より質の高いセルフマネジメントを行うことができます。

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“Get Started“をクリックすると、以下の画面が表示されますので、4つのパートにわけて入力することになります。

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① Choose Training Methodology (左側 :上)
② Enter Details (左側 : 中)
③ Determine Training Volume (左側 :下)
④ Add Events (右側 : 全面)

 

まずは①から③までまとめて説明していきたいと思います。

Choose Training Methodology

① Choose Training Methodologyは”3つの種類”から選ぶことができますが、自身のレベルに合わせて、プログラムを組む際の基準を変えましょう。

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✔︎ 初級者向け … Weekly hours
✔︎ 中級者向け … TSS ( Training Stress Score )
✔︎ 上級者向け … TSS / Event Fitness (CTL)

全て説明したいところですが、こちらの記事は”初級者・中級者”を対象に書かせていただきたいと思います。

 

Enter Details

②Enter Details ではトレーニングプランを作成するに必要な情報を入力します。

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✔︎ ATP Name … プランの名前を決めます。
✔︎ Date range … 9ヶ月~18ヶ月の間で設定します。
✔︎ Periodization …”Automatic”か”Manual”を選択します。
✔︎ Current Fitness … “Weak”か”Strong”を選択します。
✔︎ Recovery Cycle …”Every 3weeks”か”Every 4 weeks”を選択します。

ATP NameとData rangeは説明不要だと思いますので、残りの3つを説明します。

“Periodization”

✔︎ Automatic … トレーニングがリードされる
✔︎ Manual … 自身でトレーニングを作る

何もなければAutomaticを選んでおくことをオススメします。というのも、Automaticのままにしておくと”Cyclist Training Bible”で有名はジョー・フリール氏のTraining Bibleのメソッドをベースに作られたペリオダイゼーションとなるからです。もし、トレーニング理論やプログラムデザインを理解していれば、独自のトレーニングメソッドがあればManualでもいいかもしれません。

 

“Current Fitness”

✔︎ Week … 基礎基本となる能力の向上にフォーカス
✔︎ Strong … コンディションを上げることにフォーカス
※こちらに関しては、別の記事で説明をさせていただきます。

 

“Recovery Cycle”

✔︎ Every 3weeks … 2週間トレーニング/1週間休息
✔︎ Every 4weeks … 3週間トレーニング/1週間休息

 

個人的に、指導時の基準として

初心者は3weeks
中・上級者は4weeks

としていますが

CTLが70未満は3weeks
CTLが70以上は4weeks

とする場合もあります。

 

この辺りは個別性があるので、参考までにどうぞ。

 

Determine Training Volume

③ Determine Training Volumeは、①で選択した内容で以下の図のように変化します。

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今回の記事は、初級者・中級者をターゲットにしているので、上記で説明した”C.上級者”の説明は省きます。

 

Weekly hourを選んだ場合

“Weekly Average”に1週間に動くことが可能な時間を入力しましょう。

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✔︎ Easiest week … 休息予定の週単位の運動時間
✔︎ Hardest Week … 強度を上げる週単位の運動時間
✔︎ Approximate Annual … 年間を通した運動時間

が表示され、後のトレーニングプランの指標となります。

TSSを選んだ場合

“Weekly Average”に1週間に動くことが可能なTSSと、一番下の”Fitness (CTL) Start”を入力しましょう。※このように自身のCTLをベースに考えることもあるので、基本的なトレーニングに慣れてからTSSを選択しましょう(反対に、中・上級者でもあえてWeekly hoursで設定する場合もありますが、これはまた別のお話)。

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✔︎ Easiest week … 休息予定の週単位のTSS
✔︎ Hardest Week … 強度を上げる週単位のTSS
✔︎ Approximate Annual … 年間を通したTSS

 

が表示され、後のトレーニングプランの指標となります。

 

ちなみに、それぐらいの数字がいいのか?と聞かれることがあるのですが、TPのページには”Suggest weekly TSS and Target CTL“という”自身のカテゴリー別で推奨される指標”があります。具体的な図は、以下のような形になります。

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アメリカのレースカテゴリーになるのでわかりにくいと思いますが、国内レースで表すと以下のように区分できると考えております(一概にはこうとは言い切れないので、参考程度にどうぞ)。

 

✔︎ Category1/2 … 実業団 JPT / E1 レーサー
✔︎ Category3 … 実業団 E2 レーサー
✔︎ Category4 … 実業団 E3 レーサー
✔︎ Category5 … 一般レーサー

 

自身がどのレースに参戦するか、またはどのレベルでレースを楽しみたいかを考えて、(トレーニングに慣れて)TSSを基準にトレーニングを行う場合の参考にしてみましょう。その他にもトライアスリート向けの指標がありますので、興味のある方は以下のリンクよりご確認ください。
目的目標別に応じた時間・TSSの設定はこちら

 

ADD Events

ここまで入力が完了したら④Add Eventsにて自身のレーススケジュールを入力していきます。入力する項目は以下の通りです。

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✔︎ Event name … イベント名を入力します。
✔︎ Event Date … 開催日を入力します。
✔︎ Type … イベントの種類を選択します。
※入力すると、以下の項目が新しく出てきます。
→ ATP Event Type … 競技時間または距離を選択します。
→ Priority … イベントの重要度 ( A > B > C )を選択します。
✔︎Description … メモを記録します。

また、”Add Goals”とありますが、ここは特に入力しなくても問題ありません。※上級者向けの記事を書くときに記載させていただこうと思います。

 

入力すると、以下のようにAdd Eventsの項目にレーススケジュールが追加され、別のページでもあるCalendarにも反映されます。※スケジュールは追加で入力できます。

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このように①から④まで全ての項目を入力した場合、”Criate ATP”をクリックしたら、”ようやくトレーニングのプラグラムの作成の開始です “。どう言う意味か、次の項目で説明します。

 

ATPのグラフ・メニューの読み取り方

全て入力を終えると、以下のようなグラフが作成されます。

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図の上段は帯グラフとなっておりますが、下段には”Week””Event”などの文字が表示されております。

 

上段のグラフを見ていただくと
・棒グラフの高さ
・棒グラフの下の色
が違うことに気づくと思います。

 

棒グラフの高さは1週間の運動時間を表します。また、棒グラフの下の色はPeriod(期間における目的)を表します。時間はわかると思いますが、Periodがわかりにくいと思いますので、表示される5つの項目とその意味をお伝えします。

✔︎ Base … 基礎的な持久力および技術の習得
✔︎ Build … レースに必要とされる能力の向上
✔︎ Peak … レースに向けて刺激を入れる
✔︎ Race … レースに向けた最終仕上げ
✔︎Transition … 休息 / 次のPeriodに備える

上記の中でも”Base 1-3″や”Build1-3″と分られていますが、これらはトレーニングの内容や量に細かい変化がもたらされています。

 

また、前編で休息を選択したと思いますが、当ブログでは”Every 4week”と選択したので、各Periodの4週目が休息となるように調整されております。それらも自身のフィットネスレベルに合わせて選択しましょう。
※トレーニング初心者の場合は”Every 3week”を選択し、徐々に慣れてきたら”Every 4week”にすることをオススメします。

 

WeekとStrongによるプログラムの違い

前パートの記事にもありましたが、ここでWeekとStorongを選んだ事による違いを説明したいともいます。まずは、以下の図を見てましょう。

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こちらのグラフでは、赤枠の箇所が異なるピリオドとなります。一番左の赤枠は、同じ”Base”というピリオドですが練習時間の量が少々異なりますし、一番右の赤枠は”Base(Week)”と”Build(Strong)”で分かれています。

 

 

このWeekとStorongの違いを、各レース間のピリオドの違いから見ていきたいと思います(※PICK UP)。以下の図を確認ください。

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Weekの方が”Base”となるピリオドが多く、レース間にも”基礎的な持久力としてのフィットネス”を向上させるためのプログラムを推奨されるようになります。

 

Strongに方は”Build”となるピリオドが多く、レースにフォーカスして”レースに必要とされるパフォーマンス”を向上ためのプログラムを推奨されるようになります。

 

『どちらがいいのだろうか?』と悩まれる方も多いと思いますが、個人的な指導経験で言うとCTLが70以上サイクリストはStorongを選んでもいいかな?と思います。この辺りは目的目標によって異なってくるので、明確な目的目標がある方は自身の予定に合わせて変えてみましょう。

 

推奨されるトレーニング方法

WeekとStrongの違いによるPeriodの違いを理解したところで、各Periodによって”どのようなトレーニングを実施すれば良いのか”を確認します。

 

先ほどの図の右側に”Limiters – Bikes”と”Strength”という項目が、以下のように表示されています。

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“Limiters – Bike”には、バイクトレーニングで”どのようなトレーニングを実施すれば良いのか”が書かれています。こちらに表記される項目は7種類ありますが、その項目と意味を説明したいと思います。

 

Test 
トレーニングを継続して4-6週間ほど経過したタイミングで、自身のフィットネスのテストをします。FTPテストや各時間帯のMMPテスト、インターバルの反復テストなど、自身の向上させたい能力に対してのトレーニングが適切だったどうか確認します。

Endurance ( 持久力 )
基礎的な持久力(長時間動き続けられることができる能力)を鍛えます。パワートレーニング のZ2-Z3域での走行に当たると考えられます。

Force  (筋力)
登坂を利用し、トルクをかけるような走行で力強いペダリングを手に入れます。2-4%,4-6%などと斜度によってトレーニングの目的が違うので、自身に必要な能力に合わせて実施しましょう。

Speed Skill (スピード・スキル)
走行速度的な意味合いではなく”動作としてのスピードスキル”を表します。3本ローラーを利用したローギアの高ケイデンスなどのドリルを実施し、スムーズなペダリングを心がけた効率的な動作の習得などを狙います。※後のパフォーマンス向上に役立ちます

Muscular Endurance (筋持久力)
TTのように比較的ギアを長時間踏み続ける能力を鍛えます。パワートレーニング のZ4 – Z5域での走行に当たると考えられます。

Anaerobic Endurance (無酸素持久力)
ロングスプリントや短い上りでの能力を鍛えます。また、そうした無酸素運動における反復能力(Repeat Ability)の向上を目指します。パワートレーニング のZ6域での走行にあたると考えられます。

Power (最大出力)
コーナーの立ち上がりやスプリントの能力を鍛えます。パワートレーニング のZ7域での走行にあたると考えられます。また、この能力はForceおよびSpeed Skillを実施していくことで伸びていきます。

以上のような構成でトレーニングをリードしてくれます。

 

が、ここで肝心なことをお伝えしますと、ATPでは各Periodの目的は書いてありますが”具体的なトレーニングメニューは記載されておりません”。そうです、トレーニングメニューは自身で作成するか購入するかしかありません。
Training Peaks 用のトレーニングプランの購入はこちら(TPサイト)

 

トレーニングメニューはなくても、トレーニングでここまで取り組むべき目的別のPeriodをリードされるだけでも、非常に価値があると考えていますが、時間があれば各トレーニングの作成方法をお伝えしたいと思います(別のブログにて)。

 

“Strength”には、ストレングストレーニングで”どのような意図を持ってどのようなトレーニングをおこなえば良いのか”が書かれています。こちらに表記される項目は以下の6種類になります。

✔︎ AA = Anatomical Adaptation
✔︎ ME = Muscular Endurance
✔︎ MS = Maximum Strength
✔︎ MT = Maximum Transition
✔︎ PE = Power Endurance
✔︎ SM = Strength Maintenance

全部説明したいところですが、指導させていただいている方々のATPを作成すると”MS”または”SM”が主に出てくるので、その2つを説明します。

 

Maximum Strength
最大筋力の向上を狙います。 冬場のトレーニングとして”8〜12週間ほど、週2〜3回の頻度”で実施することをオススメしています。詳しく調べてみると、2〜6setを3〜6repと書かれていますが、個人的な指導経験上および様々な理由により、もし今までストレングストレーニングを実施されていない方のATPのMSが出てきた場合は”4~8週間ほど、週2〜3回の頻度で2~5setを6~10rep”で実施した方が良いかもしれません。

 

Strength Maintenance
筋力を維持します。インシーズンになるとTraining PeaksのATP上では N/A ( Not Applicable )と記載されておりますが、指導経験上および様々な理由により、最低でも週1回の頻度で実施することをオススメしています。

 

それぞれのトレーニング方法や種目につきましては、Limiters-Bikeと同じように書いてないのかと思いきや Training PeaksのHelp Centerに記載されていますので以下を参照ください。
ATP Strength Phase Workout

 

とはいうものの、ストレングストレーニングに関しては思うところが沢山あるので、時間を作ってお伝えしたいと思います(別のブログにて)。

 

このように、Periodから考えられるLimiters – BikesとStrengthのテーマからトレーニングを組み立てていくと、フィットネスを向上させるために非常に有効なプログラムが出来上がるはずです。

 

是非、参考にしてみてください。

 

ATP通りにトレーニングをすれば良いのか?

ここまで書いて言うのもなんですが”ATP通りにトレーニングしていれば、パフォーマンスがあがるのか?”というと、そうでもありません。曖昧ですが”上がることもあるし、上がらないこともある “としか言いようがありません。

 

というのも、トレーニングには”個別性”があるため、いくらプログラムに漸進性過負荷を持たせていても、フィットネスが反応しないことがあるからです。最終的には、トレーニングにアクセントを持たせる必要があります。

 

例えばBaseの期間にWeek1-3までの間でDuration(積算運動時間)が全身的に増えていきますが”Week1からWeek3まで週10時間で固定してもいい”ですし、なんなら”Week4を休息にもしなくてもいい”こともあります。

 

また、Buildの期間にStrengthがN/Aになっていても”筋肉量(または筋力)が必要だ”という理由で入れても良いと思います。

 

最終的には”自身に適切なトレーニング”ができていれば、ATPは参考程度でもいいかもしれません。とは言いつつ、その”自身に適切なトレーニングとはなんぞや?”と思う方が多いと思いますので、そのためのヒントとなる情報は発信していこうと思います。

 

希望であればトレーニング指導をしていこうと思いますので、いつでもお問い合わせください。最後まで、お読みいただきありがとうございました。

 

【この記事を書いた人】
伊藤透

【保有資格 】
NSCA-CPT (LEVEL1)
健康運動指導士
日本スポーツ協会公認自転車競技コーチ3

【指導依頼】
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