競技人口の多さ = 競技力の高さ 。自転車競技の未来を考える。

2021年から ORCA CYCLING SCHOOL を立ち上げて2年ほど経過して、ジュニア選手の拡大・育成をおこなってきた。そうした背景には「自転車文化の普及・発展」という理想があり、その中の一つに「海外で活躍する選手の育成」を考えていたからだ。

 

最初は中学生と限定された状態ではあったが、小学生の頃から指導してみるのもいいんじゃないかと思い、小学5年生以上を対象とし始めた(経験的に小学4年生以下は元気すぎて話を聞かないことも多いから、現在の指導状況を鑑みて安全面を考慮しての制限)。

 

その後、高校生からの相談もあり、「高校生からもOKですよ」と幅を広げたことと、中学生の進学によって在籍数の内訳が変化したことで、今では「小学生・中学生・高校生対象ロードバイクスクール」と幅が広がっている。

 

そうしたスクールの成長と共に、さまざまなレースを共に遠征したり、地元で開催されているレースに参加するなかで、思うことがある。

 

「ジュニアのレース参加人数は大人カテゴリーに比べて極めて少ない」ということだ。こんなに少ないとは思わなかった。

 

これは非常に主観的ではあるが、スクールの所在地であるエリアにて開催されている平田クリテリウム / AACA / リトルワールドだけでなく、全日本実業団のユースツアーなどを見ながら、そう感じる。一桁人数でのレースなんてザラにある。

 

小学校に自転車クラブなるものがなければ、あたりまえのように中学校に自転車競技部なるものもない。高校になってようやく自転車競技部があるが、実際に指導者が多くいるわけでなく、危険が伴う競技であるため部活動の顧問となる先生・学校のリスクは高い。廃部になったりやりたがらないのも増えるわけである。

 

自転車競技人口の低下には、そうした背景もありながら、人口低下や国内所得推移の平均値が変化しない一方で高騰する自転車機材との乖離など、さまざまな影響があるのだろう。

 

個人的には、スポーツの根幹的な仕組みとして「競技人口の増加 = 競技力の向上」に繋がると考えられる。※本記事の競技力向上とは、サイクルロードレース特有の、ヨーロッパ至上主義(海外のプロチームに所属してプロコンチネンタル以上のチームに在籍する)以前に、基本的な競争・競技レベルとしてのお話。

 

全国的に、野球やサッカーのチームはどれだけあるだろう。何人が在籍しているのだろう。すでに小学生の段階で1軍 / 2軍と切磋琢磨し、どれだけ凌ぎを削っているのだろう。本気でプロを目指しているのだろう。具体的な数字はわからない。わからないけれど、毎年のように世間を賑わせる選手が輩出されている。絶対値が多いってそういうことだと思う。

 

自転車競技の競技力向上を図るには、ジュニア選手の「獲得」「拡大」にも力を入れなくてはいけない。しかし、そこに力を入れているという話を聞かない。

 

できるかどうかわからないが、少しだけ私の頭の中で「こうすればいけるのではないか」というイメージが湧いている。そのイメージどおりいけば、当スクールでも常時50名くらいは指導できるのではないかと思う。競争力高く。

 

しかし、そのイメージを達するためには「地域の理解」が限りなく必要だ。引き続き、自転車を介した地域貢献活動と共に、人材の獲得・強化をしていこうと思う。

 

2026年までに、在籍数50名を目指す。高め合おう。

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この記事を書いた人

愛知県名古屋市のロードバイクスクール。

小学生から大人まで幅広く指導しております。

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