⚫︎ 参加レース
全日本自転車競技選手権大会ロードレース
⚫︎ 開催日時
2023年6月25日 (日)
⚫︎ 参加者 ( 5名 )
U17 : 安川 尚吾
U17 : 倉谷侠俐
U17 : 相田洸太郎
U15 : 各務遼音
U15 : 佐野凌麻
⚫︎ レースリザルト
U17 – 8位 : 安川 尚吾
U17 – 9位 : 倉谷侠俐
U17 – DNF : 相田洸太郎
U15 – 2位 : 各務遼音
U15 – 10位: 佐野凌麻
⚫︎ 感想
1年間、さまざまな準備をして挑んだ全日本自転車競技選手権大会。
「もう2度と、こんなレースをしないようにしよう」と伝えたあの日から1年、彼らは「もう一度、同じようなレースをした」。
U15の選手はギア比制限が厳しいため、レース展開に加わることができないことを考えれば「先頭(メイン)集団で完走できればOK」と思っていたが、U17の選手はそうではない。もっとやりようがあったはずだ。
指導者である私個人の主観では、リザルトという事実以外に「何も得られることのないレース」で終わってしまったように感じているが、君たちはどう感じているのだろうか。私は君たちが、心のそこから「悔しいとも感じていない」ような感じがした。「まあこういう結果になるよな」という現実と自身の1年間の行動が結びついているように感じとれたからである。
この1年、本当に何をしていたんだろうか。
安川選手の場合、1年後は各選手が成長している可能性を考えると、自身が得意とするスプリントのみの戦いでは厳しくなる(本大会優勝の村瀬選手のスプリント能力の高さと成長率を考えて)と考えられるため、「少人数の逃げ集団から厳しい状況を作り出しスプリントで勝つ能力」または「単独でも逃げをかまして勝つ能力」が大切だと伝えていたが、それが見られなかった。
※ 中2の冬から逃げやアタックについては言っていたけど。
相田選手の場合、身長に対して筋肉量が少なく筋力も低いため、パワー不足で高強度に耐えることができない可能性があるから、練習・トレーニングを積み重ねながら体重(筋肉量)を増やそうと伝えていたが、まだまだそれを達成できていなかった。
倉谷選手の場合、レースでちゃんと自身のパフォーマンスが問題なく発揮できるように機材関係のトラブルはないように事前に準備しておこうと伝えていたが、同じようなミスを繰り返していた。だから、そもそもパフォーマンス以前に、こうしたら成長するよという「評価を与えることができない」状況でもあった。
※ 機材トラブルは中2の冬から言っていた。
この1年、本当に何をしていた1年間だったんだろうか。「勝つ」てそんなに努力していなくても、練習していなくても、準備していなくても、いつでも簡単に達成できてしまうものなのだろうか。正直、この3人が思い描く未来に、暗い影が落ちた瞬間と勝利への貪欲さの底の低さを見たレースだった。
私は未来が見ているわけではないが、彼らの「なりたい」を達成すべく、現在のジュニア選手の成長や世界のレース状況などの情報を汲み取りながら真剣に考えて、練習機材を投資したり環境を作るために動きつつ必要なことを伝えていたつもりだったが…どうも通じていなかったみたいだった。
なるべく彼らの自主性を育てるために「これやれ」「あれやれ」「お前これやってないんか?」ということを一切言わずに、「これやったほうがいいよ」「あれやったほうがいいよ」「こういう練習したほうがいいんじゃない?」と伝えていたが…あまりそんなことないが、こんな結果なら、強制的にやらせていた方が良かったと後悔するような1年で、自身の指導方法や自身の指導力を見つめ直す瞬間だった。
来年はカテゴリーがジュニアになる選手もいる中で、今より厳しくなる。本当に何を目指すのだろうか。何を目指しているのだろうか。プロ野球選手になるよりも倍率が高い世界を目指したいと考えている選手もいる中で、一体何を。
自覚していないだろうが、君たちの就職活動や進路決定はもうすでに始まっている。もう2年以内に「結果」を出さないといけないんだけど、スタートから躓いたこの結果に、何を思うだろうか。
本当に、指導者として悔しい結果だった。来年も、厳しいのは承知の上で、やり方を変えて考えながら挑もう。なりたいなら、やるしかないのだ。
大会運営の皆様、一緒に走られた参加者の皆様、ありがとうございました。
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