こんにちは。
名古屋のロードバイクスクール 「 ORCA CYCLING SCHOOL 」の伊藤です。
こちらの記事では、ロードバイクのトレーニングについて解説しています。
クリスクロスについて教えてください。
どんな方法が有効ですか?
以上のような、ヒルクライムに対するお悩みについてお答えします。
・クリスクロス について
・クリスクロス の効果
・クリスクロス のワークアウトの例
クリスクロスとは
クリスクロスは、インターバルトレーニングの一種になります。
とはいえ、インターバルトレーニングとして有名な、短時間での高強度運動に対して十分な休息を挟まず連続的に繰り返す HIIT : High Intensity Interval Training や、短時間での全力運動に対して十分な休息を挟みながら連続的に繰り返すSIT : Sprint Interval Training とは異なり、中強度での走行を基本としならが等間隔で短時間での高強度運動を導入します。
クリスクロスの効果とは
クリスクロスは、Tempo から Sweet Spot 領域での強度 ( ≒ 血中乳酸値2.0mmol /ℓ~ 4,0mmol / ℓ ) を基本としながら、間に短時間高強度を繰り返します。それにより、乳酸処理能力 (乳酸を改めてエネルギーとして使用する能力) が高まると考えられ、FTPの向上や無酸素能力の反復能力の向上に効果的だと考えられています。
また、負荷の掛かり方がクリテリウムやロードレースでの負荷に似ていることから、レースに向けての刺激にも最適だと言われています。
本記事では、その2つを中心にワークアウトを説明したいと思います。
⚫︎ クリスクロス について
HIITやSITというインターバルトレーニングについての論文はありますが、Criss Crossについて研究されたものは見かけません。ただ、HIITを中心とした論文と合わせて運動生理学的な原理を紐解けば、説明した効果が得られると考えられます。有効な論文があればこちらのブログで紹介したいと思います。
クリスクロスの例
基本的に、クリスクロスは中強度 : 高強度の割合が 3 : 1 となるように行います。
本記事では、その比率を参考にした2つの方法を紹介します。
⚫︎ クリスクロス の比率
基本的に 中強度 : 高強度 = 2〜4 : 1 という方法が多いように感じます。また、運動積算時間が最低10分、最高30分とした上で、それを2〜3セット繰り返すことが多いです。自身にあった方法で行いましょう。
フィットネス向上の場合
⚫︎ フィットネス向上の場合
様式 : 90秒 Sweet Spot + 30秒 Vo2max
強度 : 90秒 FTP 85-90% + 30秒 FTP 115 – 125%
時間 : 積算運動時間が10分以上、30分以下になるようにしましょう。
FTPを中心とするフィットネス向上をターゲットとする場合は、中強度と高強度の差が広がらないようにし、90秒のSweet Spotをギリギリ遂行できるように、高強度を調整します。
本ワークアウトを遂行する上で重要なことは、90秒間のSweet Spot の強度を下げないことです。Sweet Spot の強度が下がる場合は、30秒間の強度を下げるようにしましょう。
レース刺激の場合
⚫︎ レース刺激の場合
様式 : 90秒 Tempo + 30秒 Anaerobic
強度 : 90秒 FTP 75-85% + 30秒 FTP 120 – 130%
時間 : 積算運動時間が10分以上、30分以下になるようにしましょう。
レースへの適応をターゲットとする場合は、中強度と高強度の差を少し広げるようにし、30秒間の無酸素領域を比較的高めに設定し、90秒間のTempoをギリギリ遂行できるように調整しましょう。
本ワークアウトを遂行する上で重要なことは、30秒のAnaerobicの強度を下げないことです。自身が決めたセット数を繰り返すことができるように強度の上限を設定しましょう。
「より良いトレーニングがしたい…」と感じる方へ
こちらのブログ以外にも、SNSなどでクリスクロスの有効性について知ることも多いでしょう。
主に、時間対効果が高いという評価が高いように思いますが、パフォーマンスを高めるためには自身に必要なワークアウトが真に時間対効果の高いワークアウトだということを忘れることなく、本記事を参考に必要だと感じたら、クリスクロスを導入するようにしましょう。
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