カフェインはロードバイクの持久力を高める?効果・摂取量・タイミングを論文で解説

ロードバイクとカフェイン

こんにちは。

名古屋・岐阜羽島のロードバイクスクール「 ORCA CYCLING SCHOOL 」です。

おるか君

レース前にエナジードリンクを飲んでいる人をよく見ます。

カフェインって本当に効果があるんですか?

カフェインは、持久系のパフォーマンスを少しだけ、しかし確実に高めることがわかっています。研究では、体重1kgあたり3〜6mgのカフェインを運動の約60分前に摂ると、タイムトライアルのパワーやタイムが2〜3%ほど向上すると報告されています。

この記事では、カフェインの効果、摂取量とタイミング、注意点を、研究をもとに解説します。

目次

カフェインはなぜ持久力を高めるのか

レース会場では、スタート前に多くの選手がエナジードリンクを飲んでいます。会場に向かう途中のコンビニで、エナジードリンクを買っている選手を見かけることもあるでしょう。期待しているのは、中に含まれるカフェインの効果です。

カフェインによる持久力の向上は、心肺機能などの体力そのものを高めるというよりも、脳や神経に作用して、疲労感やきつさを感じにくくするはたらきが大きいと考えられています。

研究からわかる、カフェインの効果

① タイムトライアルのパワーが約3%向上

カフェインと持久系パフォーマンスに関する40以上の研究をまとめた分析(研究の多くはサイクリング)では、カフェインを摂ると、偽薬(プラセボ)に比べてタイムトライアルの平均パワーが約3%、完走タイムが約2.3%向上しました。

効果は小さいものの、わずかな差で順位が決まるレースでは大きな意味を持ちます。ただし、一部の研究ではタイムが遅くなったりパワーが下がったりした例もあり、効果には個人差があることも示されています。

② 体重1kgあたり3〜6mgを、運動の60分前に

国際スポーツ栄養学会(ISSN)の見解では、カフェインは体重1kgあたり3〜6mgで一貫してパフォーマンスを高めるとされています。2mg/kgほどの少ない量でも効果がある可能性があり、反対に9mg/kgのような多い量は副作用が増えるだけで、必要ないとされています。

タイミングは、運動の60分前がもっとも一般的です。ガムやジェルなど、摂り方によっては吸収が早く、もう少し直前でもよいものもあります。また、トレーニングを積んだ人にも、そうでない人にも効果があるとされています。

体重3mg/kg6mg/kg
50kg150mg300mg
60kg180mg360mg
70kg210mg420mg
ポイント
  • カフェインで、タイムトライアルのパワーやタイムが2〜3%向上する
  • 目安は体重1kgあたり3〜6mg、運動の約60分前
  • 効果には個人差がある。まずは3mg/kg程度から試す

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カフェインの摂り方と注意点

まずは少なめの量から試す

体重60kgの人が6mg/kgを摂ろうとすると、360mgにもなります。この量を摂ると、心拍数が不自然に上がったり、胃が痛くなったり、吐き気を感じたりする人もいます。まずは3mg/kg程度から試し、体調に問題がないかを確認しましょう。

含有量はパッケージで確認する

エナジードリンクやカフェインショットのカフェイン量は、商品や容量によって大きく異なります。同じブランドでも種類によってちがうことがあるので、必ずパッケージの表示を確認して、自分の体重に合った量を計算しましょう。レース会場では、選手向けのカフェインショット(BOOST SHOTなど)を使っている選手もいます。

睡眠への影響に注意する

カフェインの効き方や副作用には、遺伝的な体質やふだんのカフェイン摂取量などが関係しています。夕方以降のレースやトレーニングで摂ると、眠りにくくなる人もいます。睡眠はパフォーマンスにも大きく影響するので、摂るタイミングには気をつけましょう。

カフェインの摂りすぎは体調不良の原因になります。持病のある方や妊娠中の方は、医師に相談してください。また、成長期の子どもは大人より影響を受けやすいため、パフォーマンス目的でエナジードリンクやカフェインのサプリメントを使うことはおすすめしません。

どんなときに使うのがおすすめ?

  • レース前:わずかな差が順位を分けるレースで、効果を生かす
  • 大切なワークアウトの前:自分の限界に挑むような特別な日の練習で、質を高める

毎回の練習で使うのではなく、「ここぞ」というときに使うのがおすすめです。

よくある質問

Q. カフェインはロードバイクのパフォーマンスを上げますか?

上げます。40以上の研究をまとめた分析では、カフェインを摂るとタイムトライアルの平均パワーが約3%、完走タイムが約2.3%向上しました。効果は小さいものの、わずかな差で順位が決まるレースでは意味のある差になります。

Q. どれくらいの量を摂ればいいですか?

体重1kgあたり3〜6mgが目安です。体重60kgなら180〜360mgです。まずは少ない量(3mg/kg程度)から試し、体調に問題がないか確認しましょう。9mg/kgのような多量は副作用が増えるだけで、効果は高まりません。

Q. いつ摂ればいいですか?

もっとも多く使われているのは、運動の60分前です。ただし、ガムなどは吸収が早いため、もう少し直前でもよいとされています。

Q. 子どもがカフェインを摂っても大丈夫ですか?

成長期の子どもは、大人よりもカフェインの影響を受けやすいため、パフォーマンス目的でエナジードリンクやカフェインのサプリメントを使うことはおすすめしません。

まとめ

カフェインと持久力のまとめ
  • カフェインは、タイムトライアルのパワーやタイムを2〜3%高める
  • 目安は体重1kgあたり3〜6mg、運動の約60分前
  • まずは3mg/kg程度から試し、含有量はパッケージで確認する
  • 睡眠への影響や子どもの使用に注意する

カフェインは、正しく使えばレースや大切なワークアウトで力を発揮する助けになります。自分の体に合った量とタイミングを見つけていきましょう。

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参考文献
  • Southward K, Rutherfurd-Markwick KJ, Ali A. The effect of acute caffeine ingestion on endurance performance: a systematic review and meta-analysis. Sports Med. 2018;48(8):1913-1928. doi:10.1007/s40279-018-0939-8(訂正版:doi:10.1007/s40279-018-0967-4)
  • Guest NS, VanDusseldorp TA, Nelson MT, et al. International society of sports nutrition position stand: caffeine and exercise performance. J Int Soc Sports Nutr. 2021;18(1):1. doi:10.1186/s12970-020-00383-4
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この記事を書いた人

伊藤 透のアバター 伊藤 透 ORCA CYCLING SCHOOL ヘッドコーチ

ORCA CYCLING SCHOOL ヘッドコーチ。日本スポーツ協会公認 自転車コーチ レベル3、健康運動指導士・健康運動実践指導者、NSCA認定パーソナルトレーナー。指導歴約16年。

ジュニアからトップ選手まで指導し、全日本自転車競技選手権大会ロードレース優勝、全日本学生選手権個人ロードレース大会優勝などの指導実績があります。

名古屋・久屋大通で、動作評価とidmatchクリートフィッティングによるロードバイクフィッティングを行い、膝や腰の痛みの改善とパフォーマンス向上をサポートしています。

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