こちらのブログでは、ロードバイクのトレーニングについて解説しています。
平田クリテリウムに参加したいと思います。
どんなワークアウトをすればいいですか。
以上のような、平田クリテリウムに参戦するためのワークアウトについてお答えします。
✔︎ この記事の内容
・ 平田クリテリウムのパワーデータ
・ パワーデータに基づいたトレーニング
当ブログでは、パワートレーニングに Training Peaks を利用することをおすすめしています。
Training Peaks を利用する最大のメリットは、パワーデータを細かく分析することができること、トレーニングの進捗が明確に理解できることです。
本格的にトレーニングをしたい場合は、Training Peaks を活用しましょう。
平田クリテリウムとは
平田クリテリウムとは、岐阜県海津市で開催される岐阜県自転車競技連盟が主催の普及レースです。
1周2.1km の長方形コースを周回数でカテゴライズし、レベルや年齢に応じて参加することができるようになっています。
【カテゴリーごとの距離】
C1 : 31.5km ( 15周回 )
C2 : 21.0km ( 10周回 )
C3 : 14.7km ( 7周回 )
C4 : 10.5km ( 5周回 )
>> その他、カテゴリーの距離はこちら
こちらの記事では、C1を優勝した経験のある選手のデータを参考に、どのように平田クリテリウムを走ればいいかをお伝えしていきます。
平田クリテリウムのパワーデータ
まず、C1を優勝した選手のパワーデータを確認しましょう。
実際にレースを走行したデータは、以下の様になっています。
【レースデータ】
走行時間 : 45分間程度
平均出力 : 228w
平均ケイデンス : 93rpm
次に、パワーデータを少しずつ細分化して確認します。
【 パワーゾーンの割合について 】
>> TIPZ の活用方法
L1 ( Active Recovery ) : 46.3%
L2 ( Endurance ) : 13.9%
L3 ( Tempo ) : 8.7%
L4 ( LT ) : 7.2%
L5 ( Vo2max ) : 5.6%
L6 ( Anaerobic Capacity ) : 18.4%
ロードレースではL6領域(短時間高強度)がここまでの割合を占めることはありませんが、平田クリテリウムではレース内容とコースの特性により高くなります。
また、コースを1周走行する際に、パワーの波形からどこで高強度になっているかを確認します。
上記のデータから、コーナーを立ち上がる瞬間にパワーが高くなるだけでなく、ケイデンスもともに上がっていることがわかります。
コーナー毎のパワーとケイデンスを確認してみましょう。
A. 第4コーナーの立ち上がり8秒
488w (Max 953w) / 98 rpm (Max119rpm)
B. 第2コーナーの立ち上がり11秒
592w (Max 961w) / 115 rpm (Max123rpm)
平田クリテリウムは、常に同じ強度を淡々と走行し続けるタイムトライアル的な能力だけでなく、こうして高強度を何度も繰り返す間欠性持久力が必要だと考えられます。
パワーデータに基づいたワークアウト
さて、こちらのパワーデータをまとめると、以下のような特徴があると考えられます。
①コーナーの立ち上がりに10秒
②立ち上がり後に集団が縦長に伸びた状態が20秒
③沈静化して第4コーナーまで集団内で走行する状態が60秒
※ 2回繰り返して1周回分の運動強度になることがわかります。
このことから、平田クリテリウムを走行するためには以下の3つの能力を高める必要があると考えられます。
①一気に加速する能力(爆発力)
②スピードを維持する能力(スピード持久力)
③足の疲労を軽減する能力(回復力)
この能力を高めるためにも、本レースを再現するように、以下のワークアウトを行ってみましょう。
【平田クリテリウム専用ワークアウト】
>> ワークアウトの作り方
αセット × 30秒 ( 10秒 “AC” + 20秒 “Vo2max” ) + 60秒 REST
※ α = 周回数 × 2 ( 例 : 10周なら20回実施 )
● 各運動強度と実施方法
10秒 : FTP 150% < / Cad 110 – 120 rpm
20秒 : FTP 105 – 120% / Cad 95 – 105 rpm
60秒 : FTP 55 – 65% / Cad 90 – 100 rpm
● 実施する際のポイント
1. シフトチェンジのタイミング
➡︎ どのタイミングでギアの変速をおこなうことで、10秒間の加速時に(脚への)負担を小さくしてスピードをあげることができるかを確認しながら実施しましょう。
2. 休息の仕方
➡︎ 休息中に完全に脚を止める人も多いが、レース中は常に足を回し続けています。足を回しながら呼吸・心拍を整える方法を見つけましょう。
平田クリテリウムに挑むための準備
上記のワークアウトを行なっても、レースを完走できないことがあります。
その場合以下のいずれかが足りないことが多いので、自分に当てはまっていないかどうかを確認しましょう。
① 基本的な持久力も必要
いくら高強度を繰り返すことができる能力が合っても、基本的な持久力がなければレースを完走することは難しいです。高強度のインターバルトレーニングだけでなく、一定ペースで走行する練習も取り入れましょう。
② 基礎筋力も大切
高強度を繰り返すことができても、出せる速度が低ければ、前の走者に追いつくことはできませんし、相手を引き離すことができません。上記のインターバルを行なっても速度が上がらない場合は、基礎的な筋力を高める必要もあります。普段の練習に筋トレを取り入れてみましょう。
③ 走行技術の習得
フィットネスが高くても、集団走行能力やコーナリング技術が低ければ、各コーナーを曲がる度に相手に差をつけられてしまったり、最悪の場合落車してしまうことがあります。そうならないためにも、並行して技術練習(実走練習)をしっかりと行いましょう。
本記事のまとめ
C1を優勝した選手のパワーデータをもとに解説しましたが、どのカテゴリーにおいても実施する内容は大きく変わりません。こちらのワークアウトを参考に、平田クリテリウムの供えてみましょう。
また、レースを走るためには、ワークアウト以外にも技術練習やコンディショニング調整、栄養や睡眠なども考える必要があります。日常生活でもカラダをことを考えながら過ごしてみましょう。
試してみたら、ぜひ教えてくださいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。