小学生・中学生の筋トレはいつから?身長への影響と安全な始め方|ジュニア指導者が解説

小学生・中学生の筋トレはいつから?

こんにちは。

名古屋・岐阜羽島のロードバイクスクール「 ORCA CYCLING SCHOOL 」です。

おるか君

子どもの筋トレは、いつから始めるといいですか?

筋トレをすると身長が伸びなくなると聞いて心配です。

小学生・中学生の筋トレは、正しいフォームと段階的な負荷で行えば、安全で効果的です。国際的な専門団体の声明でも、適切に行う子どもの筋力トレーニングは安全で、筋力や運動能力を高め、ケガの予防にも役立つとされています。「身長が伸びなくなる」という心配にも、科学的な根拠はありません。

この記事では、ジュニア選手を指導している立場から、小学生・中学生が筋トレを始める時期、身長への影響、メリット、安全な始め方を、研究をもとに解説します。

目次

子どもの筋トレはいつから始めればいい?

指導者としての答えは、「早ければ早いほどいい」です。ただし、ここでいう筋トレは、重いバーベルを持ち上げることだけではありません。自分の体重を使った運動も立派な筋トレです。

時期おすすめの内容
小学校低学年外遊びやさまざまなスポーツ、体重を使った運動(しゃがむ・跳ぶ・ぶら下がるなど)
小学校高学年〜体重を使った筋トレに加え、軽い重りを使って正しいフォームを身につける
中学生〜フォームが身についていれば、少しずつ重さを増やしていく

重りを使う場合は、指示を理解して正しいフォームで動ける年齢から始めるのが現実的です。私の指導経験では、早い子で小学校高学年から、最年少では小学2年生から指導したことがあります。始めるときに大切なのは、「どこの筋肉を使って、どこの関節をどう動かすのか」を感覚的に理解させることです。

筋トレで身長が伸びなくなる?

「筋トレをすると身長が伸びなくなる」という心配をよく聞きますが、適切に行う筋力トレーニングが成長を妨げるという科学的な根拠はありません。国際的な専門団体の共同声明でも、適切な指導のもとで行う筋力トレーニングは、子どもにとって安全だとされています。

私の指導経験でも、小学6年生にしっかり筋トレを指導しながら、1年で10cm身長が伸びた子もいます。身長を気にするなら、筋トレよりも、栄養と睡眠が十分にとれているかのほうがよほど大切です。

また、「筋トレをすると体が硬くなる」「使えない筋肉がつく」と言われることもありますが、これは正しいフォームでできていないことが原因です。正しく筋トレをすれば、関節を大きく動かすので、体はむしろ柔らかくなります。

研究からわかる、子どもの筋トレの効果

① 子どもでも筋力はしっかり伸びる

子ども・10代の筋力トレーニングに関する研究をまとめた分析では、筋力トレーニングによって筋力が大きく向上しました(効果量1.12)。筋力の伸びは年齢や成熟度が上がるほど大きくなり、トレーニングの期間やセット数が多いほど効果が高い傾向がありました。

② ジャンプ・スプリント・投げる力も向上

同じ研究グループの別の分析では、筋力トレーニングによって、ジャンプ・スプリント・投げる動作などの運動能力も向上しました。特に、年齢の低い子どもや、スポーツ経験の少ない子どもほど伸びが大きい傾向がありました。

③ 安全に行うためのガイドライン

アメリカのストレングス&コンディショニング協会(NSCA)の声明では、子どもの筋力トレーニングについて、次のような目安が示されています。

項目目安
頻度週2〜3回(連続しない日)
セット数1種目あたり1〜3セット
回数6〜15回程度
重さ軽い負荷から始め、フォームが安定したら少しずつ増やす
指導資格や経験のある指導者のもとで行う
ポイント
  • 正しく行う筋トレは、子どもにとって安全で効果的
  • 筋トレで身長が伸びなくなるという根拠はない。栄養と睡眠のほうが大切
  • 筋力だけでなく、ジャンプやスプリントなどの運動能力も伸びる

小学生・中学生の筋トレの始め方

重さの上げ方

まずは軽い重さで体を動かしながら、正しいフォームを身につけます。フォームが安定したら、目標の重さを体重の4分の1程度、次に半分程度と、段階的に上げていきます。スクワットなどの下半身の種目でも、上限は体重程度までにとどめ、無理に重さを追わないことが大切です。

ほかのスポーツも経験する

筋トレだけでなく、いろいろなスポーツを経験することも大切です。世界トップの選手ほど、子どもの頃にいろいろなスポーツを経験していたという研究もあります(小さい頃から自転車競技を始めるメリットと注意点)。

スポーツ身につく能力
サッカー足を器用に使いながら動き続ける持久力と敏捷性
水泳上半身を使いながら全身を連動させる力(特にバタフライ)
バスケットボール・ハンドボール・テニスなど全身を使いながら、動いたり止まったりを繰り返す力

筋トレは、必ず大人や指導者が見ている環境で行いましょう。痛みが出た場合はすぐに中止し、無理をさせないことが大切です。また、体重を落とす目的の食事制限は、成長期には行わないでください。

メリットとデメリット

メリットデメリット
適切な筋肉がつき、スポーツのパフォーマンスが上がる指導していて、大きなデメリットは感じていない
ケガをしにくい体になる(特に膝の痛み)強いて言えば、ジムや指導の費用がかかること
体の使い方が上手になる—

特に、各スポーツで全国大会を目指したい場合は、ぜひ取り組んでほしいと思います。

⚫︎ 筋トレのフォームを動画で確認する

この記事で紹介した種目の正しいフォームは、ORCA PERSONAL GYM のフォーム解説で動画つきで紹介しています。

よくある質問

Q. 中学生が筋トレをしても大丈夫ですか?

適切な指導のもとで、正しいフォームと段階的な負荷で行えば、安全で効果的です。国際的な専門団体の共同声明やアメリカのストレングス&コンディショニング協会(NSCA)の声明でも、子どもや10代の筋力トレーニングは安全で有益だとされています。

Q. 筋トレをすると身長が伸びなくなりますか?

適切に行う筋力トレーニングが、身長の伸びを妨げるという根拠はないとされています。身長を気にするなら、筋トレよりも、栄養と睡眠が十分にとれているかに気をつけましょう。

Q. 子どもの筋トレは何歳から始められますか?

自分の体重を使った運動なら、小学生から始められます。重りを使う場合は、指示を理解して正しいフォームで動ける年齢(目安として小学校高学年ごろ)から、指導者のもとで軽い重さから始めるのがおすすめです。

Q. 中学生の筋トレは、どのくらいの頻度・回数で行えばいいですか?

NSCAの声明では、週2〜3回(連続しない日)、1種目あたり1〜3セット、6〜15回程度が目安とされています。まずは軽い負荷でフォームを身につけることを優先しましょう。

まとめ

小学生・中学生の筋トレのまとめ
  • 子どもの筋トレは、正しいフォームと段階的な負荷で行えば安全で効果的
  • 筋トレで身長が伸びなくなるという根拠はない。栄養と睡眠を大切に
  • 研究では、筋力だけでなくジャンプやスプリントなどの運動能力も向上
  • 週2〜3回、軽い負荷からフォームを身につけ、指導者のもとで行う

子どもの成長期は、体づくりにとって大切な時間です。正しい筋トレといろいろなスポーツの経験で、ケガをしにくく、長く伸び続けられる体をつくっていきましょう。

NAGOYA・GIFU | 小学生〜高校生

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名古屋本校・星が丘・岐阜羽島の3拠点で、小学生から高校生までのロードバイク指導を行っています。安全な乗り方と基礎体力づくりから、レースで戦う力まで、段階的に育てます。見学・体験はお気軽にどうぞ。

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参考文献
  • Lloyd RS, Faigenbaum AD, Stone MH, et al. Position statement on youth resistance training: the 2014 International Consensus. Br J Sports Med. 2014;48(7):498-505. doi:10.1136/bjsports-2013-092952
  • Faigenbaum AD, Kraemer WJ, Blimkie CJR, et al. Youth resistance training: updated position statement paper from the National Strength and Conditioning Association. J Strength Cond Res. 2009;23(5 Suppl):S60-S79. doi:10.1519/JSC.0b013e31819df407
  • Behringer M, Vom Heede A, Yue Z, Mester J. Effects of resistance training in children and adolescents: a meta-analysis. Pediatrics. 2010;126(5):e1199-e1210. doi:10.1542/peds.2010-0445
  • Behringer M, Vom Heede A, Matthews M, Mester J. Effects of strength training on motor performance skills in children and adolescents: a meta-analysis. Pediatr Exerc Sci. 2011;23(2):186-206. doi:10.1123/pes.23.2.186
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この記事を書いた人

伊藤 透のアバター 伊藤 透 ORCA CYCLING SCHOOL ヘッドコーチ

ORCA CYCLING SCHOOL ヘッドコーチ。日本スポーツ協会公認 自転車コーチ レベル3、健康運動指導士・健康運動実践指導者、NSCA認定パーソナルトレーナー。指導歴約16年。

ジュニアからトップ選手まで指導し、全日本自転車競技選手権大会ロードレース優勝、全日本学生選手権個人ロードレース大会優勝などの指導実績があります。

名古屋・久屋大通で、動作評価とidmatchクリートフィッティングによるロードバイクフィッティングを行い、膝や腰の痛みの改善とパフォーマンス向上をサポートしています。

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